PAST EXHIBITION
Rudy Cremonini
Oh My Sweet KŪ
2024.1.27 (Sat) - 2.29 (Thu)
104GALERIE(東京・中目黒)は2024年1月27日(土)~2月29日(木)の会期でイタリアのアーティスト、ルディ・クレモニーニによる個展「Oh My Sweet KŪ」を開催いたします。
前回の個展からおよそ2年ぶり、3度目の個展となる本展では、大小10点の新作絵画作品を発表いたします。
Oh My Sweet KŪというタイトルに使われているKUは 「空」= “nothingness” を表しています。しかし単なる「無」ではなく、観覧者の目とキャンバスの間の空間や、描かれた主題とその背景の間の空間なども含めた「空」、そして「nothingness = 空虚なもの、あるいは何も無いこと」を主題として取り上げるという作家の意図を反映しています。
クレモニーニが描く主題には一貫して、空虚感や孤独感、そして「不在がある空間」が見られます。下書きやスケッチを用いずにキャンバスに直に絵具を乗せて描き出すクレモニーニの絵画からは、自らが語るこのような思考のプロセスが明確に伝わってきます。
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私と絵の具の最初の対話は、キャンバスから絵筆が離れることなく長くゆっくりとした動きの中に現れるかたちや線から始まっているような気がします。
論理的な思考や意志を挟まずに描くうちにそれぞれの線はだんだんと合わさっていき、やがて何かの意味を持ち始めるのでしょう。
イメージを持つことは、描くべき線を探すときに助けになってくれます。
線は意味を変えていき、何かの輪郭や境界線になります。ただの線は何かの端を表すものになり、水平の線がある場所には縦の線ができ、境界が現れると内と外にあるものが生まれます。この一連のプロセスは論理的な思考の動きではありません。
自分でも予期しないうちに、このようにして私の作品やテーマは生まれ、進化していきます。「門」を描いたものがやがて「動物園のシマウマ」になっていくとき、そこには何の不思議もないのです。あるいはスイミング・プールや、きっちりと線をひかれたテニスコートでも。
たくさんの絵を描いて、私はようやくその意味を理解できます。そしてそれはとても自然なプロセスです。
この頃こんなことをよく考えます。
線や輪郭を描いたら、その中には空(くう)を描きたい。
この展示でお見せする作品にはそんなテーマが表れています。
– ルディ・クレモニーニ
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1月26日(金)にはギャラリーにてアーティストを囲みオープニングレセプションを開催いたします。どなたでもお越しいただけますので、ぜひお誘い合わせの上、足をお運びくださいませ。
クレモニーニがOh My Sweet KŪ と慈しむ世界観に、たくさんの方々に触れていただけましたら幸いです。
profile
ルディ・クレモニーニは、1981年イタリア・ボローニャに生まれ、ボローニャ・アカデミーオブファインアーツ (Accad emia di Belle Arti di Bologna) を卒業後、現在同地を拠点に活動しています。これまでの主な個展として、カゼルタ宮殿 (2018年、カゼルタ・イタリア )、Galerie Thomas Fuchs (2017年、シュトゥットガルト・ドイツ)、ベオグラード市博物館 (2017年、ベオグラード・セルビア) などが挙げられ、イタリアを初め、アメリカ、フランス、ドイツ、ベルギーなどで数多くの国際的な個展・グループ展に参加、また数々の賞を受賞し国際的に評価を得ています。近年ではCapsule Shanghaiでの個展 (2022年)やウェストバンド・アート&デザイン 現代アートフェア(2023年)への参加など、上海でも大きな成功を収めています。
Solo Exhibitions
2023 | Whispered, Galerie Thomas Fuchs, シュトゥットガルト、ドイツ |
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2022 | “Capriccio”, Francesca Antonini Arte Contemporanea, ローマ、イタリア (curated by Maria Chiara Valacchi) |
2021 | “When the Music Is Over”, Capsule Shanghai, 上海、中国 |
“Lull”, Semiose (Project Room), パリ、フランス | |
“Room 104”, 104GALERIE, 東京 | |
“New Works”, Galerie Thomas Fuchs, シュトゥットガルト、ドイツ | |
2019 | “Del processo e dell’archivio”, Museo della città di Rimini, リミニ、イタリア |
“Awakening”, Galleria L’Ariete Arte Contemporanea, ボローニャ、イタリア | |
“Room”, C2 CONTEMPORANEA2, フィレンツェ、イタリア | |
“Borders”, Galerie Thomas Fuchs, シュトゥットガルト、ドイツ | |
“The Roots of Lotus”, 104Galerie, 東京 | |
“Limbo”, Galleria Doris Ghetta, オルティゼーィ、イタリア | |
2018 | “Nessun Dorma”, Reggia di Caserta, カゼルタ、イタリア |
2017 | “Il temporale non esite”, Galleria L’Ariete Arte Contemporanea, ボローニャ、イタリア |
“Foresta. Pittura Natura Animale”, Selvatico Dodici, Palazzo Sforza, Cotignola, ラベンナ、イタリア | |
“The Club”, Galerie Thomas Fuchs, シュトゥットガルト、ドイツ | |
2016 | “CPT centro di permanenza temporaneo”, Galleria Doris Ghetta, オルティゼーィ、イタリア |
“Zone du sicurezza Rudy Cremonini”, Teatro Comunale Bologna, ボローニャ、イタリア | |
2015 | “le jardin intérieur”, Istituto Italiano di Cultura di Strasburgo, ストラスブール、フランス |
“the pleasure is yours”, Galerie Thomas Fuchs, シュトゥットガルト、ドイツ | |
“Alla fine il cielo”, TOMAV Torre di Moresco Centro Arti Visive, モレスコ、イタリア |
Group Exhibitions
2023 | “Landscape and Depth”, Curated by Xia Yanguo , KICHE, ソウル、韓国 |
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“Italian Painting Today ”,Triennale Milano, ミラノ、イタリア | |
2022 | “Flowers”, Galerie Thomas Fuchs, シュトゥットガルト、ドイツ |
“Who Killed Bambi?”, Dolomiti Contemporanee, Casso, ポルデノーネ、イタリア | |
2020 | “104 Galerie Collection”, 104Galerie,東京 |
2019 | “High Five!”, Galleria Doris Ghetta, オルティゼーィ、イタリア |
“Wonderland”, PAK Gistel, ギステル、ベルギー | |
“I <3 Paint 3”, Patel Gallery, トロント、カナダ | |
2018 | “Tecnica mista su carta”, Il Frantoio, カパルビオ、イタリア |
“Simposio di pittura”, Fondazione Lac O Le Mon, レッチェ、イタリア | |
“Faces”, Psychiatrisch Centrum Sint-Amandus – Beernem, Belgium, PAK and the Museum Dr. Guislain, ギステル、ベルギー | |
2017 | “The burning Island”, City Museum of Belgrade, ベオグラード、セルビア |
2016 | “Vaiomer”, Jewish Museum, ボローニャ、イタリア |
OUTLINE
ルディ・クレモニーニ | |
展示期間 | 2024年1月27日(土) – 2月29(木) |
オープニング・レセプション | 2024年1月26日(金) 18:00-20:00 *作家在廊 |
休廊日 | 日曜・祝日 |
営業時間 | 11:00 – 17:00 |
会場 | 104GALERIE |
Installation view