この度、展示会期最終日の1月20日（土）に、ヴィム・ヴェンダース監督による短編映画上映会および田中泯、三宅純、高崎卓馬によるトークイベントを行うこととなりました。
会場で上映される「Some Body Comes into the Light」は、ヴェンダース監督が尊敬してやまないという舞踏家で、映画「PERFECT DAYS」にも出演した田中泯によるダンス、世界的に活躍する音楽家で「ピナ　踊り続けるいのち」やヴェンダース財団でヴェンダース監督とも創作を共にしている三宅純の音楽、そしてドナータ・ヴェンダースが撮影した作品も含む映像で構成される、10分ほどの短編映画です。
美しい時と光の揺らぎ。言葉のない、唯一無二の物語をぜひご覧ください。

合わせて会場では舞踏家の田中泯氏、音楽家の三宅純氏、『PERFECT DAYS』でヴェンダースと共に脚本を担った高崎卓氏によるトークイベ
ントも行います。当ギャラリーで個展を開催したドナータ・ヴェンダースのオンラインでの参加も予定されています。それぞれの視点を通して一連の映像作品の世界観をより深く掘り下げるトークイベントにぜひご参加ください。

短編映画上映＋トークイベント

PERFECT DAYSの撮影に入る前にKomorebi と言う言葉をはじめて聞き、その意味を知ったとき、なぜか自分自身の内側の深いところが動くような気がしました。私は気づいたのです-これは地下深くを流れる水のような映像になる。主人公の心の中で動いていく無意識の流れ、 太陽と風と木によって生まれる光と影への気づき。平山のKomorebi dreamsを撮ることがこの映画で私がなすべきことだと、それ以来光に対する意識が変わりました。Komorebiを探して街中を歩き回りました。
今ならわかります-これは私たちへの贈り物。ふと現れたり消えたりする天の恵みなのだと。そう思いながらkomorebiを見ては撮影をしました。柔らかく動く光のダンスは気まぐれで無秩序で、しかし尊いものです。日光が木の葉の間（そして今では他のさまざまな物質も）の通り道を抜けて私たちの生活と存在の中に入ってくる様はいつも神秘的で美しく、楽しげで、驚きに満ちています。
それに気づくか否かは、私たちに委ねられています。ほんの少しの瞬間、自分だけのためにあるもののように感じるかもしれない。かすかに見える、遠い場所からの短い挨拶のように。Komorebi は私に深い心地よさと希望を与えてくれます。そして私を人生への喜びと愛で満たしてくれるのです。
-ドナータ・ヴェンダース

“The first time I heard the word ‘komorebi’
and learned about its meaning
during the preparation for PERFECT DAYS,
I was somehow moved to the core of my being.
I realized: it was going to be the underlying stream of the movie,
a subconscious flow in our hero’s mind,
an awareness of the lights and shadows
produced by the sun and the wind and the trees.
To shoot the ‘komorebi dreams’ of Hirayama
became my task for the film.
Ever since, my attention towards light has changed.
Looking out for ‘komorebi’ all over the city has rubbed off.
I know now: they are something we receive as a gift,
they come and go as grace does.
That is how I looked at them and shot them.
These softly moving light-dances are precious presents
even if they are gratuitous and often random.
The way daylight finds its ways through leaves
(nowadays also through all sorts of materials)
into our life and our presence
always seems mysteriously beautiful, playful and surprising.
It is up to us, however, to be aware of it.
Sometimes you feel it is just for you alone, for a short moment,
for a glimpse and a short salute from far away.
A ‘komorebi’ can give me great comfort and hope
and fill me with a joyful love for life.”

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