CURRENT EXHIBITION
Helen Verhoeven
Another Room
2025.6.7 (Sat) - 7.5 (Sat)
104GALERIE(東京・中目黒)は2025年6月7日(土)から7月5日(土)まで、ヘレン・バーホーベンによる「Another Room」を開催いたします。
本展はヘレン・バーホーベンの日本初の個展となり、最新作のペインティング作品を展示いたします。
バーホーベンが描く作品には、人間の力強さと無力さ、そして欠点といったものが全て同じ画の中に共存しています。作品の主題となるものは私たちの日常生活に潜む混乱、絶望、欲望、攻撃性、そして孤立であり、そこに垣間見える奇妙さとユーモアが、こうした混沌に一種の軽妙さを与えています。
この独特な世界観には、青年期の様々な経験が大きく影響しています。
バーホーベンは1974年にオランダで生まれました。しかし12歳でロサンゼルスに移住することになります。そこで彼女は、深刻な経済格差、校内暴力、全国的なメンタルヘルス危機、薬物乱用の増加に直面し、矛盾と過激さに満ちた、全く異なる世界へ自らを組み込んでいかなければなりませんでした。後にサンフランシスコ・アート・インスティチュートで学び、その間、ホームレスシェルター、緊急治療室、救急車、そして中絶クリニックにてボランティア活動を経験します。悲痛で残酷な現実に幾度となく向き合う中で、語るべき物語、そして何よりも、感情の尽きることのない源泉を蓄えていきました。これらが彼女の作品の根幹をなしているのです。
本展のために描き下ろした作品群「Another Room-もう一つの部屋」は、タイトルが示唆するように、人知れず存在している私的な瞬間が描かれています。そしてそれらは私たちに問いを投げかけるのです。―私たちはどこにいるのか。そこは現実なのか、想像なのか。演出されたものなのか、はたまた過去の記憶なのか。もし何かが起こっているとするならば、何が起こっているのか。私たちはこの状況を自ら選んだのか。または何らかの形で閉じ込められているのか、運命づけられているのか。それは、私たちの置かれた状況、私たちの選択、私たちの行動、ひいては自由についての問いなのです。
PROFILE
1974年オランダ生まれ。1996年サンフランシスコ・アート・インスティチュートを卒業後、2001年ニューヨーク芸術アカデミー、2006年には王立美術アカデミー( アムステルダム・オランダ ) を卒業。現在はベルリン・ドイツを拠点にペインティング、立体作品、インスタレーション と多岐に渡り制作しています。これまでにボンネファンテン美術館 (マーストリヒト・オランダ)での個展をはじめ、クラーネンブルフ美術館(ベルゲン・オランダ)やマイアミ現代美術館(ノースマイアミ・USA)などのグループ展にも参加しており、国際的な評価が非常に高いアーティストの 1 人です。作品はサーチコレクション (ロンドン・UK)、聖ニコライ教会 (ベルリン・ドイツ)、エッセルコレクション(ウィーン)、ステデリック美術館 (アムステルダム) をはじめ様々なパブリックおよびプライベートコレクションに収蔵されています。また 2008 年以降、王立現代絵画賞、ウルブキャンプ絵画賞、ABN-AMRO芸術賞などオランダ国内の権威ある賞を数多く受賞しているほか、Art Basel(バーゼル)や、June Art Fair(バーゼル)など主要なアートフェアにも出展するなど現代アートシーンで注目を集めています。
OUTLINE
ヘレン・バーホーベン | |
会期 | 2025年6月7日(土) – 7月5日(土) |
オープニング・レセプション | 2025年6月6日(金) 18:00-20:00 |
営業時間 | 11:00 – 17:00 |
休廊日 | 日曜・祝日 |
会場 | 104GALERIE |
お問い合わせ先 | info@104galerie.com |